●“ザ・シェフリンク”第85弾!島田シェフがデザートからパンまですべて自分で作る理由~神戸 摂津本山 フランス料理「ルイ ブラン」
「吉芳」の西川さんが 「パティシエまでやるシェフがいる!」 と驚嘆しつつ教えてくださいましたのは、JR摂津本山駅を東に向かって歩くことしばし・・・静かな住宅街にそっとたたずむレストラン。
ザ・シェフリンク堂々の第85軒目! フレンチ シェフの理想像に挑戦し続けてやまない島田 敦哉さんのお店→フランス料理「ルイ ブラン」 !!
どうぞ、ご堪能ください。
小さな扉を開ける。するとそこにスッと真っ白な廊下が・・・その先のクラークには光の中、白い制服に身を包んだ女の子がニコニコと笑っています。島田シェフの世界へと踏み込むための、見事な演出(・。-)v そして通されたお席。粉砂糖のかかったケーキの家に迷い込んだみた~い(^◇^)m
・・・ワタクシのテーブル。
「ライ麦の入った自家製のカンパーニュでございます」
スーツ姿の気さくで物柔らかな雰囲気のマダム・・・。は~(^◇^)来てよかったな、って思える瞬間です。
付き出し。鮎のテリーヌ。・・・ええ?鮎のテリーヌですか!?思いっきりニッポンの夏\(’O’)/なのですが・・・。
近づいてみます。本当に鮎です。鮎の身と内臓を見事に組み合わせ、長方形にしています。
「これは、鮎と塩だけで作っているんですよ」
とマダム。この周りのソースはなんですか?
「オリーブオイルです」
(◎。◎)シンプルですね~。
では一口・・・ええー(^☆^)しっかりフレンチだ!さらにオリーブオイルをつけると味に膨らみが出て、まったく日本料理を思い起こすことすらできません。いったいどうなってるんだろう(@@? 美味しいですね~♪
「ええ(^u^)このお料理は大変人気でして、わざわざお電話で・・・今年はもうあの鮎のテリーヌ出た?とお尋ねになるお客様もおられるくらいなんですよ~」
マダムも嬉しそ~。ワタシも美味しくって嬉し~。
さらにカンパーニュ。口に含んだとたん、えもいわれぬふくよかな麦の香りが!!使われているのは粉と塩とイーストのみ。生のイーストや自家製の天然酵母を使うこともあるそうです。大量生産のパンのようにモルトやビタミンCは入っていません。
これですよ~(;O;)これがパンの味ですよーうううう・・・しばし感動(-。-)
前菜。焼き鱧と夏野菜のサラダ。鱧と鱧の間に無花果が・・左から赤ピーマン、長芋そしてヤーコン。緑の野菜はローストした万願寺、隣は焼き茄子。この角度からはちらちらとしか見えませんが、向こう側に素揚げしたズッキーニ。瓜にゴーヤこれは見えませんね。オクラ、あ、見えた。珍しいつる菜。枝豆に水茄子!
周りにはラビゴットソース。ほんの少しのニンニクと、玉葱にコルニション(ピクルス用のキュウリ)をみじん切りし一週間酢浸けにしたソースです。お魚もお野菜もお肉も!!何もかも美味しくしちゃう不思議なソース(^O^)V
お皿は大きいのに写真は小さいから、これは特にポップアップお奨めかも~☆
う~ん、無花果もた~っぷり。
生で食べられる泉州水茄子。種がまったくない!チョッピリ塩をきかせてますね。
これが、つる菜。少しヌルッとして野趣に富んだお味。島田シェフ、フレンチのシェフなのに鱧の骨きりはかなりの腕前。
いろいろな野菜イッパイで・・・・
ふぅ~・・・サラダを食べたーという満足感たっぷり♪
んん?可愛くドレスアップした女の子たちが入ってきた。マダム、驚いてます。どうやら以前ここで働いていた人たちのビックリ同窓会みた~い\(^◇^)/いい職場だったんだなぁ~♪みんな楽しそう(^。^)/
あ、パンのおかわり来ました~(^。^)
「これは国産小麦のバケットを丸めたものです」
へぇ~。これもアツアツで、美味しそ~。
見てください、このヒキ!!いい香り(~。~)メニューが来る前に半分、食べちゃえ!
お魚のメイン。鯛の皮の色が綺麗ですね!明石鯛の蒸焼き 由良の赤ウニ添え。蒸焼きにしているんですね。はじかみに似たのは谷中生姜。・・・このソースはなんですか?
「鯛の出汁をダツとはじかみで香り付けして、ほんの少しのバターで仕上げたものです」
へぇ~ダツってなんですか?
「え~と、お野菜です」
わーい\(^◇^)/由良のウニ、3つも!
見てください!もう、このみずみずしい肉質。蒸された上にソースで旨味倍増です。どうしましょう。これはもう美味しすぎー(><;
鯛の下からこんなのが出てきました。これ、なんですか?
「あ、それがダツです!」
とマダム。そっかー!里芋の茎、白芋茎のことをダツって言うんですね(^O^)m
さあ、いよいよお肉のメイン!フランス産ミュラール鴨のロティ 日向夏のコンフィ添えです。
手前の鴨の下には空芯菜の葉。向こうはキャベツが敷かれていました。これまとめてありますけれども、崩すとかなりの分量!ほんとビックリするくらい\(@@)/
日向夏のコンフィが薫り高く、フォアグラをとった後のマグレ鴨のふくよかな味わいを品良く押し上げています。これだけの量の鴨を食べるのに、たっぷりの空芯菜の葉とキャベツがピッタリでした。
ここで、デザート!といく前に島田シェフにご登場願いま~す。スタイリッシュにカッコよく撮影してみました!!
島田 敦哉シェフです!
ところで島田シェフはなぜデザートもパンもご自分でやっちゃおうと思われたんですか?
「・・・ボクはシェフの中でもフレンチのシェフはものすごいものだと思ってたんですよ。もー!ほかのジャンルのシェフとは比べ物にならないほど・・・だからフレンチのシェフは、全部テーブルにお出しするものは自分で作れなきゃいけないと思ってたんですね。実際、パリのレストランで働いてみたらパンを焼く人はパンだけとか、まあわかったわけですけれど・・・」
ご夫婦でパリに行っておられたってお聞きしましたけれど・・・いつごろですか?
「’89 の終わりから’92 明けてすぐぐらいまでです」
へぇ~そうなんですか!お若く見えたから、ちょっとビックリ。このお店はいつからですか?
「’96 からです」
なんでワタシ、知らんかったんやろう(◎。◎?
「ボク、取材とかうけへんから・・・・」
なんかだんだん関西弁になっていきますが・・・実際にフレンチのシェフはパンもデザートも自分で全部できるほどすごくはなかったけれど、最初にご自身で思っておられた理想のフレンチのシェフに少しでも近づこうとされてるんですね・・・きっと(~。~)
笑ったらあきませんよ~。こう、ピシッと・・・。
えーと、例えばワタシが料理人になるとしたら・・・日本料理ならこの味!ってもう自分の中ではっきりわかるんですね。でも、もしフレンチのシェフになるとすればどんなフレンチを作ればいいかさっぱりイメージできないんですよ。島田シェフが、これが自分のフレンチってはっきり分かったのはいつですか?
「んん・・・フレンチをはじめて21年・・22年、かな?これが自分のフレンチだって言えるようになったのは・・・最近ですね」
ええー!!それってもしかして、25年たって聞いても「最近ですね」っていう種類の最近と違いますかー?
「うん(^u^)うん」
あー(’▽’)魅力的で素敵なシェフでした!!そしてその島田シェフの作るデザート!三種チョコレートとムースグラッセのミルフィーユで~す(^◇^)/
かっこいい~☆ ガラスのお皿にピシッと直線に粉砂糖。カスタードクリームとチョコクリームでセンス良くポイントをきかせ・・・
上からビターチョコレート。ホワイトチョコレート。スウィートチョコレート。またホワイトチョコレート。スウィートチョコレート。そして最後にバニラのムースを凍らせたムースグラッセ。・・・ところでマダム~これどうやって食べるんですか(・。・?
「上から順番にどうぞ~♪」
えーっとこのスプーン使うのね。パリパリッしゃわしゃわ~・・・わぉー♪このお煎餅みたいなの、薄いのに幾重にもなったパイですよ!
こんなに薄いのにしっかり硬くてしかも層になってる・・・どうなってる?マダム!これってどうやって作っているんですか?
「えーとパートフィロを使って・・・どうでしたっけ?ちょっと聞いてまいりますね」
そっか~(’◇’)羽のように薄ーいパイ生地、パートフィロをつかってるんだ!
「わかりました~。パートフィロに粉糖とバターを塗って、4枚くっつけて・・・・そして型抜きして一番上にまた粉糖とバターを塗って焼いたそうです。4枚もくっつけてるんですね。はじめて知りました(^u^)」
ケッコウしっかりとしてますよね。
「きっと粉糖が溶けて飴みたいになっているんじゃないでしょうか」
ほーなるほど。それでいて空気を含んで軽い!チョコレートの味の変化も楽しくって、もう最高ですよ~☆
最後にひんやりムースグラッセ!
カプチーノ・・・。
お茶菓子はショコラのタルトとパッションフルーツを使ったバターケーキ。バターケーキのほうだったかしら・・・隣接するパティスリーで売っているそうです。
んん~ん!しあわしぇ~(^◇^)/なめらかなショコラ~♪
はー。大!満足。ところで島田シェフがここ絶対美味しいと思うお店を教えてください。
「ボク、食べに行ったりしないんですよ。横のつながりとかもないし。でも中央(卸売市場)でいろんなシェフに会います。オー・ボン・コアンの泉さんとか・・・」
ああーー(・。・; そこがいいー!
「でも、食べに行ったことないんですよ」
でもナニ仕入れてるか見ておられますよね。
食べに行ったりしないなんてー。聞いてませんでした(><; でも料理人さんたちの仕入れのようすから真っ先に名前が挙がったということで、それはつまり買い方が目立つということでもあり・・・
ワタクシの次のミッションは(皆さんのお許しを願いつつ!><;)→→→フランス料理「オー・ボン・コアン」
島田シェフ、そして温かなマダム。素晴らしいランチを心ゆくまで楽しませていただきました。最後に特別美味しいデザートがあんなにたっぷりあると満足感も倍増しますね♪また、ぜひお伺いさせてください。ごちそうさまでした!
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ルイ ブラン
住所 神戸市東灘区本山中町4-13-15 ジョリメゾン本山1F
TEL 078(453)7873
営業時間 レストラン
11:30~14:00(L.O)
18:00~21:00(L.O)
パティスリー・ブランジェリー
9:00~21:00
定休日 水曜日
ランチメニュー(←季節ごとに変わります)
ワタシが食べたのは4,000円のランチコース♪
コメント
鮎のテリーヌ・・・いきなり夢見心地にさせてくれる一品ですね~♪
これ、鮎と塩だけで作れるんですか!・・・すみません、前菜だけで
ワイン飲みすぎると思うんですけど(笑)
で、それ以上に魅力的なのが蒸し鯛♪。フレンチでもイタリアン
でも、とりあえず魚の皮はパリパリに焼いちゃえ!っていうパターン
には、皆さん飽きてるんじゃないかと思う今日このごろ。
しなやかで健康な魚が持つ美味しさは、なめらかな皮の柔らかさ
から味わうのが正解じゃないかなぁ。
ところでデザートのベース部分!、粉砂糖に散りばめた模様は
お店の壁面を飾る水玉模様に合わせてる☆・・・ってのは
当たりですか!?(笑)
Posted by: つきじろう | 2008年08月05日 21:05
☆つきじろうさん
おお~前菜でいきなり寝ないでくださいよーって、その顔が目に浮かびます。今に眠っちゃうんじゃないかと思えるほどの美味し~いの表情が・・・
鯛の蒸焼き。意外性とその美しさに惚れ惚れしましたねー。まだはっきりと味を覚えています。ほんのり野菜の香りただよう鯛の出汁。そしてかすかなバターのコク。そのソースに鯛の身を絡めた時、それはそれは美味しかった!舌先で押さえるだけでとろけちゃう皮も(~。~)
>粉砂糖に散りばめた模様
私も思わず見比べたんですよ・・・似てるんですけれど、壁の絵は、リンゴやレモン・・・桃・・に、空豆?えんどう豆も?みたいな絵になっているんです。でも、似てますよね!!確かに!
Posted by: 早坂 | 2008年08月05日 22:29
どこかの重要文化財みたいなミルフィーユ、綺麗に建っていますね!
鯛の火の通り具合に驚いています!
鯛って脂っけが無いとパサパサになりますよね!
鴨も美味しそうでしたが、私の中ではジューシーな鯛がピカイチでした。
って、いうのも最近早坂さんちのご飯で、「今日、自分の中での一番」を選んでます!
鯛がNO,1です。
前菜は、あまりにも種類が多くて審査外になってしまいました((^。^)
Posted by: Anonymous | 2008年08月05日 22:45
☆お名前忘れちゃったさん(^。^)m
重要文化財に!指定かも(><・・・確かに粉砂糖に形が付かないようにこれを建てるのは一発勝負。しかも時間とともに柔らかくなるムースグラッセの上に!
やはり、鯛の蒸焼きですか!これはもう、肉質の美しさ美味しさ!たまりませんでしたね。
鴨も日向夏とともに食べるとこんなに美味しいんだ(@@ と、もう一度食べたい一品です。
>「今日、自分の中での一番」を選んでます!
あ、それ面白いかも!“今日”だから、日によって変わる・・・ということは自分の今の体調が分かる(・。・? たぶん、分かりますよね~。
Posted by: 早坂 | 2008年08月06日 10:26
実はねー、ここ、第三者的にカキコできないんですよ。96年オープンから数年間、アホみたいに通って、でも最近全然行ってない・・このコメ見たら、怒られるー!(>
蒸し焼き、ヴァプールって考えていいんでしょうかね。上の方もおっしゃってますが、真鯛はポアレだとパサつきがちなので、ぜーったいこっちの方がいいと思います。あとはナージュとかもいいかな。だから、『鯛のあらだき』って、すごく鯛の性質にあった調理法なのではないかなと。ま、でも最終的にはいい鯛はアテで食べたいもんです(←結局それかよ)。
島田さんはね、私とタメなんですが、ごっつ新しモン好き。デセールなんかもちろんそうですが、前菜なんかも、新しいでしょう?だから、いい意味でいっつも変化してますんで、少し間があいたら、また行ってみてください!(←オマエは!ってツッコミはナシで・・・)。
・・あ、島田さんには私から直接言いますので、早坂さんとこにしょっちゅう遊びに来てるっていうのはナイショで・・・。
Posted by: はすざわ | 2008年08月06日 23:20
おお~こちらのお店、お店の雰囲気もよさそうで、この内容で4000円は中々いいですね!
惹かれます(・∀・)♪
Posted by: tak | 2008年08月07日 00:07
☆はすざわさん
オープン以来しょっちゅう行ってて最近ゼンゼン行っていない・・・(^◇^)m怒られちゃいますよー。>タメなんですがって言うのは、タメ口でしゃべるほど親しいって意味ですか!?じゃあタメ口で怒られる~(@◇@)m見てみたい・・・
明石の天然鯛は実はポアレしてもパサつかないんですよ。ただ、養殖の鯛はパサつきます。
しっかしやはり鯛の蒸焼き、人気ですね~。実際美味しかったですよー。
パンもデセールも、もう!もう!最高でした\(^◇^)/
も~ちろん!季節が変わったら必ずいきます。今から楽しみで~す。
Posted by: 早坂 | 2008年08月07日 11:53
☆TAKさん
ここ!TAKさんお気に入りのレストランになること間違いなしですよ。ぜひぜひ惹かれちゃって~♪
Posted by: 早坂 | 2008年08月07日 11:59
素敵なお店ですねー。
いつもながらの素晴らしい写真とお料理のチョイスにうなっております。
きょうは早坂様にお知らせがあります☆
実はわたしもついに。。。
今日からブログを始めました!!
これで私も訪問させていただくだけではなくお客様を接待できる身分となりました!
友人と二人で、酒、ゴハン、贔屓の店、文化もちょっと。。の写真日記を続けていけたらと思っています。
早坂様、どうぞ、おいでやす〜。
Posted by: lara | 2008年08月07日 20:10
☆laraさん
laraさん、お久しゅうー(^。^)mほな、行きますよってに、ちょっと待っといやっしゃ・・・どっこいしょ♪
Posted by: 早坂 | 2008年08月07日 22:03
うーん、このお店も素敵ですね。。。シェフのスタイルがお店の中にいっぱい広がっている感じが伝わってきます。。。リストアップされるお店ばっかりだわ・・・ ^^;
Posted by: kn_der | 2008年08月11日 18:32
☆kn_derさん
んんも~♪美味しかったですよ(><; 普段は取材を受けないそうです。でも、受けてくださって嬉しかった~。
確かにパティシエもパン作りもできちゃう!しかもシェフ!ビックリです(@@
Posted by: 早坂 | 2008年08月11日 20:37
このページに影響受けて、27日に行ってきました。
摂津本山駅から、ぶらぶらと5分ぐらいで到着しました。
最近改装されたそうで、明るい店内はとても気持ちよく、食事ができました
よいお店を紹介していただいてありがとうございました。
Posted by: 須磨人 | 2008年09月28日 16:39
☆須磨人さん
お久しぶりで~す♪
わ~(^O^)行ってこれらましたか!!
須磨人さんにお気に召していただけて、嬉しいです。
ワタシもまた食べに行こうかな(^。^)
Posted by: 早坂 | 2008年09月28日 21:14