●“ザ・シェフリンク”第37弾!南イタリアの光と影、土と太陽香るナポリ料理の店~芦屋大原町「オステリア・オ・ジラソーレ」
ちょっとヴァケーションで・・・イタリアに行っておりましたの。というのはウソピ!です。仕事に忙殺されしばらく更新できませんでした。その間何度も見に来てくださり応援してくださいました1000万人の方々(←んんん?これくらいの数だったような気が・・・気のせいかな?)ありがとうございました!!m(。。)m
ワタクシこう見えても!イタリアへは何度か・・・と言うか・・・一度も・・・・行ったことございません(><; そんなワタクシが今回この店で、知りもしないイタリアはナポリの土と空気を体感することができました!!
“ザ・シェフリンク”第37弾!芦屋は大原町。イタリア料理「オステリア オ ジラソーレ」で~す♪
ここをご紹介くださったのは、イタリアンドルチェ「アマレーナ」さん。
JR芦屋駅の東。宮川沿いの道を北上してすぐ左手。すぐですよ。このなんとも目立たない看板を見落とさないでください。店の正面がガラスの自動ドアに覆われていて、木の扉も看板も反射して見えにくいんです。
お定まりのイタリアの旗とか、黒板メニューとか・・・表に出していませんし・・。はじめての方は地図を見ながらでも通り過ぎちゃう可能性が。(←ってワタクシのことですけれど ^^;)でも中に入ると・・・
・・・お客さんイッパイ。みなさんよくご存知で(^^; これ、予約しておいた私のテーブルです。フレンチと違ってテーブルセッティング、素朴です~。
奥では若手のコックさんが大忙し・・・。手前のカウンター席、満席のお客さんがいなくなってから撮らせていただきました。たくさんのお鍋ピカピカですね。
まずはパリッパリのバケットが・・。
こちらのオーナー、杉原シェフ。小学生の時から将来の夢はコックさんでした(^O^)そして念願のコックさんになってイタリアはナポリのお店で4年。店のナンバー2にまで登りつめ支店を出すからそこのシェフに・・・とまで言われていた矢先、家庭の事情で帰国。「オステリア オ ジラソーレ」をオープンさせます。最初のお店は芦屋の大東町。古いコーポラスの奥まった1階で、目立たず、しかしコアな感じでやっておられました。→ココ
ドーンと前菜5点盛り、出てまいりました。もしたくさんのお皿を使って少しずつ出せば、超リッチ&繊細なコース料理ということになるのでしょうが、それをしてしまえば!イタリアはナポリではなくなっちゃうのでしょうね。
杉原シェフ、ナポリの大衆食堂から超一流レストランまで食べ歩かれましたが・・・どこでもそうですが超一流レストランというのは地元の人が食べている本当に美味しいお料理を反映しているわけではないそうです。
かと言ってここのお料理はナポリの大衆食堂では決してありませんからね。そこんところのさじ加減は杉原シェフにおまかせあれ!
まずは「イワシのマリネと季節野菜のフルスケッタ」。ん?季節野菜ってなに?と思わずイワシをめくってチェック。え~トマト・・・後なんだろう???まあいいっか。
いっただきま~す。
え!?イワシがものすごく新鮮(●。●)まるでさっきまで生きていたんじゃないかって思っちゃうほど。短冊の斜め切りにしてあるので、細くなったイワシの先っぽの身が冷やっこく旨味を撒き散らしながら噛めば噛むほど口の中を逃げ回ります(^O^)さらにシャリシャリのタマネギが酢とイワシの旨味を吸い込んで、よく冷えた夏野菜と交じり合い~そこにザクザクとハードなパンが踊りこんできます。
おいし~い♪
ついで「海草とブロッコリーのフリット」。魚のすり身にタコの姿がチラッと・・・。揚げたての磯の香りがします~。なんだか昔市場で買ってもらった天ぷらを思い出しちゃいました。ナポリがググッと身近に感じられた一品です。
天ぷら~(^O^)日本と似てる~と浮かれておりましたのが今度は急にヨーロッパぽく「サンダニエール産の生ハムと水牛のモッツァレラチーズ」。
サンダニエール産はイベリコ産の生ハムよりもあっさりとしていて、粘りも少なく食べやすいですね。中の水牛のモッツァレラ、味こそ違えまるでマシュマロのようにポヨンポヨン♪もっと食べた~い。
小さくまとめられたサラダも広げてみればすごい分量。「蒸し鶏とクルミのソースのサラダ仕立て」。
淡白な蒸し鶏が香ばしいクルミのソースと合わさって・・・ん~ん豪勢な味わいですね!
そして今回私が一番気になったのはこの前菜。「明石のタコと白いんげん」。
コリコリぷりぷりのタコに、ホクホクもそもその白いお豆さん。不思議な組み合わせです。
あの~杉原シェフ。ナポリではこういう口当たりの組み合わせってよくあるんですか?
「よくありますね。ただし、タコやイカのようなものと豆や芋のようなものを組み合わせるとナポリの料理だと言うとまた違って来てしまいますけれどね」
な~るほど。
でました!パスタ。「ルチアナ風タコの煮込みソースのリングイネ」。ナポリの郷土料理です。リングイネは断面が楕円になったパスタで、どっしりとしたソースとよく合います。
おお~モチモチー(^^) セミドライトマトと松の実・・・あれ?タコの煮込みかすかに甘いですね。
「はい。レーズンが入っているからなんです」
へ~。郷土料理って感じがします。素朴~。なんだかナポリの人たちの人間味や太陽や苦労まで一気に味わっちゃった一皿でした。
そしてメイン。ハチノス(牛の第二胃袋)をパン粉で覆ってナントカしたお料理もあったのですが・・・迷いに迷って「太刀魚とするめイカ・つぶ貝のバター焼」にしました。
太刀魚の上には、以前→ココで食べて以来私をとりこにしてしまったあのケッパーが!あのケッパーが!(え?1度でわかりますか><)刻まれて塗りつけられています!全体に酸っぱい味付け。でもイカや貝から来る甘味が・・・。
するめイカもつぶ貝もコリコリを通り越してカリッカリッ!噛むとタクアンみたいに音がしますよ~。そして、下に隠れていたのがソテーしたジャガイモ。前菜の時のタコと白いんげんに似た組み合わせです!おもしろ~い(^^)
杉原シェフによると「パパロナーナ」と言う料理がナポリにあるそうです。それはピーマンを焦がさんばかりに強火で焼いて真っ黒コゲにならないうちに仕上げるものですが、それはそういう焼き方をしないと絶対その味が出ないそうです。でもそばで見ているだけでは普通にピーマン炒めているだけにしか見えないのでわからない。
このするめイカやつぶ貝がカリッカリッなのも、きっとそんな微妙なテクニックなのかな~。
あの~杉原シェフ。お料理からものすごくナポリを感じるんですけれど、日本のイタリア料理とイタリアのイタリア料理の違いってなんですか?
「ん~例えば、イタリア人は一枚のピザを一人で食べるんですけれどもね・・・。日本だとピザ生地にピザソースをきれいに均等に塗るじゃないですか。チーズも均等になるように。
でもイタリアでは極端な話、ピザ生地にソースを一回バン!って付けて・・・それだけ。だから食べる時にトマトの強いところや生地だけのところやチーズの分厚いところ・・・。味に変化があって食べ飽きることなく全部食べてしまえるんです。でも、均等にどこを齧っても同じ味だと飽きちゃうでしょ。
お肉でも同じですよ。塩だってバッとかけるんです。大きな塊の肉に。そうしたら、塩辛いところやそうでもないところ、よく焼けたところやあまり焼けてないところがあって、飽きないんです。全部食べちゃう」
へぇ~面白いですね。日本人が日本でそれを理解するのは難しいでしょね~。向こうに行っちゃえば、簡単に受け入れちゃうんですけれど・・・(^O^)でもその文化の部分まで持って帰ってくる人少ないですね、日本に。
エスプレッソ。これはナポリのメアリー社のもの。
お待ちかねドルチェは・・・「ザバイオーネ」。
玉子のムースを凍らせマルサラ酒で香付けをしたものです。底はクッキーを砕いてバターで固めたもの。それにパイナップルのゼリーを添えて♪
凍っているところは弾力のあるシャーベットみたいで、溶けかけたところはふわふわムース。独特のドルチェです。
こちらが杉原一禛シェフです。後ろのキャビネット、ひまわりの絵が印象的ですが・・・。
「ひまわりのことなんですよ。店の名前のオステリア オ ジラソーレって」
そうだったんですか。明るくって太陽の光が強すぎて影がクッキリ見えちゃうようなそんな南イタリアのイメージにピッタリですね。
ところで杉原シェフが今注目されているお店ってありますか?
「ええ。芦屋の安愚楽っていう魚料理の店です。仕入れで知り合ったんですけれど、とにかく買う魚がいい。アワビなんかでも、え?これ買うの?ってくらい大きいの買いますよ」
それではワタクシの次なるミッションは→→→魚料理の「安愚楽」!!わぉ。アワビ食べたい~(^◇^)
杉原シェフ、今日は人間味あふれるナポリのお料理を堪能させていただいてありがとうございました。ナポリを実感したー!と大満足いたしました。ごちそうさまでした!
気に入っていただけたらクリックよろしくお願いしま~す♪ペコリ!
芦屋市大原町4-12 ビューコート芦屋1F
TEL 0797(35)0847
営業時間 11:30~14:00 18:00~22:00
定休日 月曜日
私が食べたのは↓
お昼のシェフのおすすめコース・・・3,675円
他にも2,100円からのコースもありました♪
コメント
こんにちは。
ジラソーレ、行かれたんですね~
前の場所では一度ディナーに伺って大変おいしく頂きました。いいお店ですね。
引越しされてからまだ行ってないので近いうちに行ってみようっと!
Posted by: tak_123 | 2007年7月31日 14:22
☆tak_123さん
takさんは大東町のころに行かれたんですね。今も調度品や扉など、同じですよ。
ここは派手できらびやか~というのではないんですけれど、美味し~いですね!そしてお料理と雰囲気にホットくつろげました。
takさんが行かれたら、杉原シェフにぜひよろしくお伝えください(^^)
Posted by: 早坂 | 2007年7月31日 15:03
オ~ソ~レミィ~ヨ~ ジラソ~レミィ~ヨ~♪
パイナップルのゼリー付き「ザバイオーネ」!
今回、これが一番胸に響くものがありました。
最近、スイーツ好きになりつつあるのかも。
Posted by: ヒロキエ | 2007年8月 1日 00:50
わぉ!、タコと豆の煮込み料理は私も好きで、自分でも
よく作ってた時期があるんですよ~。
でもお店で食べたことは無くて・・・ぜひ、プロの味を
体験してみたいものですっっっ☆
ピザは1人で1枚食べるから味に変化をつけて・・・
というお話は目からウロコが100枚ぐらい落ちますね!
バースデーケーキじゃないんだから、一口ごとに違った
味と食感で楽しめるほうが断然いいなぁ♪
Posted by: つきじろう | 2007年8月 1日 06:05
☆ヒロキエさん
おお(●。●)その麗しき歌声~☆
ザバイザバイオ~ネ キニナル~ ザバイ!オネ~♪
世界には知らない食べ物があるんだな~と、思いましてよ(^^
スウィーツ攻めっていうのも良さそうですわね!
Posted by: 早坂 | 2007年8月 1日 10:13
☆つきじろうさん
タコと豆の組み合わせ!さすがつきじろうさん、すでに作っておられたとは!
もしナポリを旅していてこの料理に出会っていたら、さぞ感激されたことでしょうね~。
>ピザは1人で1枚食べるから味に変化をつけて・・・
そうそう、ワタクシも目からコンタクトレンズが1,000枚くらい・・・。そして思いましたの。日本でそういうピザを出そうとすると・・・しっかり前宣伝してこれはこういうものなんですよ~!!!って言ってないと、ザツに作ってるって言われるんでしょうね。
Posted by: 早坂 | 2007年8月 1日 10:22
「ルチアナ風タコの煮込みソースのリングイネ」食べたいです!!断面が楕円になったパスタと、どっしりとしたソース・・こういうのどこかで食べました。東京でも食べれそうですね~。
Posted by: くに | 2007年8月 1日 14:18
ヨーロッパのお魚料理で美味しいと思ったことってあまりないんですが、ナポリはまた違うんだろうなぁ〜。
ナポリといえば魚介!と聞きました☆堪能したいです〜
南イタリアの太陽と潮風、そしておおらかさを感じそう♪
あぁ「ひまわり」の世界:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
Posted by: バンヒメ | 2007年8月 1日 16:57
おおぉ、わかりやすい文章だ(謎)
ここでも魅力的な料理♪
いつも3,000円台のランチでディナー級の内容ですね。
>日本人が日本でそれを理解するのは難しいでしょね~
無作為の自然な良さってあるんでしょうね。ピッツァなんかはアバウトなノリで作っていて、
作っている人はそんなこと考えてもいないんでしょうけどね(笑)
それよりも、日本人が文化を理解する前に一番ネックとなるのは食べる量の違いでしょうね。
早坂さんの周りには例外の方がたくさんいるようですが(笑)
Posted by: ロレンス | 2007年8月 1日 18:14
☆くにさん
そうそう「ルチアナ風タコの煮込みソースのリングイネ」。断面が楕円っていうのがポイント高いです。それとレーズンが入ってるんですよ~。そこもすごいポイント!
Posted by: 早坂 | 2007年8月 1日 18:19
☆バンビとヒメの姐さん
た~しかにー(^O^)ドイツとかだとお魚???それより豚肉でしょって感じですものね。でも地中海がわのスペインとかもちろんイタリアも、日本人並みに魚以外にいろんな海の幸食べてるんだな~って思っちゃいました♪
ナポリって、行ってみた~いですよね(~。~)
Posted by: 早坂 | 2007年8月 1日 18:29
☆ロレンスさん
(^^)3,000円でディナー級・・・でも、ディナー・・・スゴク気になります(><)「パッパルデッレ」という3cmか4cmくらいの太さのパスタがあるそうな・・・・。
ん?食べる量ですか?美味しくなければのども通らないけれど、美味しいとなるとクッキーモンスターに変身する人間を一人、知っておりますが(^^)
Posted by: 早坂 | 2007年8月 1日 18:44
すみませんねー、あちこちに・・・。
ここは自分のブログにもエントリさせて頂きました(「ワインと料理」カテゴリー)。今までお邪魔したイタリアンの中でも出色だと思います。
個人的には移転前のせまーい店内が好きでした。
ナポリって、私もごっつ興味のある街なんですよ。食べ物もそうだけど、手先の器用な人が何故か多いらしくて、その故か名だたるサルトリア(仕立て屋)がまだ沢山残っているのだとか。ただ、総じて高齢化が進んでいるので、あんまり長くはもたないだろうな・・・と。
・・私もナポリに行きたいのだけど、それはそれは治安が悪いらしいので、用心したほうが良いですよん。
今はどうかわかりませんが、移転前にお邪魔したとき、、マダムがお店に出ていらして、彼女を料理やワインと何の関係もない絵やら仏像のハナシに延々と付き合わせてしまったのを思い出します・・・(芸大卒らしいです)。
というわけで、またまた失礼をば!
Posted by: はすざわ | 2008年5月25日 09:58
☆はすざわさん
あ!ここに、はすざわさんだ!
って感じになってまいりましたよ~(^◇^)m
え(・。・)はすざわさんのブログ、もしお差し支えなければぜひぜひ、URL入れてくださいよ~♪
そう、ナポリ!昔は「ナポリを見てから死ね」といわれたほど風光明媚なところだったそうですね・・・。
いま、ゴミ問題・・・どうなりましたっけ?残念ですね。
イタリヤの都市文化って素晴らしいですね。へ~(◎。◎)そんな服職人手によるスーツ。きっと体にピッタリしているのにまるできゅうくつなところがなく・・・って感じなんでしょうね・・・
Posted by: 早坂 | 2008年5月25日 10:51