●"ザ・シェフリンク"第27弾!ついにこの店に!神戸フレンチ界の珠玉~北野「シェ・ローズ」
「ザ・シェフリンク」。創作料理「楽舎」は小田さんからのご紹介。それは意外なことにフレンチ。
しかもかのグランメゾン(フランスでは☆2つ以上)に相当すると言われた「ジャン・ムーラン」美木剛シェフのもとでまる8年。9年前に自らの店を開いた佐藤義明シェフのお店。
その名も「シェ・ローズ」!
このお店、予約さえ取るのがむずかしいと言われております。ならば!いつ予約空いていますか?と尋ねればいいじゃないかと思いました。あ~らそのとおり。
ではさっそく、神戸は山本通「シェ・ローズ」へ・・・
まずはお店開店10分前に・・・
磨きこまれたグラスにお皿。糊のきいた真っ白なテーブルクロス。
マダムの手で素早く生けられた卓上の花。
出番を待つピカピカのフォークにスプーン。
真剣な表情で仕込みの最終チェックをする佐藤シェフ。ベテランのギャルソン氏。佐藤シェフの後ろで頭のってっぺんだけ見えている若きシェフ。静謐ともいえる澄み切って張り詰めた心地よい緊張感をしっかり味わって・・・
ではひとまず、そーっと店を後にいたします・・・ワタクシと入れ違いに今朝一番のお客さま、5人のマダムがゆったりとトア・ロードを登ってまいりました。
午後1時30分。熱いお絞りも出され、ワタクシのランチの準備がすべて整いましたわ(^O^)・・・と!!
「な~んだ。一人だけで予約してる人がいて、これは怪しいぞって思ってたら。ハハハハ」
あ゛ーー?(●皿●; その声は「ザ・シェフリンク」第4番目のお店。「ザ・ガットサーベイ」料理部門で1位に輝いた「ラ・ピエール・ジパング」の石井シェフではないですか!しかも・・・お店のみなさんまで。驚いた~(@。@)・・・でもなんかウレシ~♪
まずは前菜。「魚介のサラダ仕立て」。なんだか海老が変わっていますね。
卵を持っています。トビウオの卵を思い出しちゃいました。
「これはいばら海老と言います」
とマダム。いばら??
「ええ、トゲトゲの・・・あの茨です」
マダム、体からとげが生えるジェスチャー。
「4月から5月いっぱいまでしか手に入らない北海道の海老なんですよ~」
じゃあぎりぎりセーフでしたね。
ひっくり返すと、確かにトゲトゲ。ずんぐりむっくりの体に小さな尻尾。ぼたん海老に似たしっかりとした味の海老です。焼き方がいいので殻もそのまま食べることができました。
かわいいミニュチュアの銅製片手鍋のバター入れ。パンは全粒粉と胡麻を使った自家製パンです。もちろん、なくなればすぐに次を持って来てくれます。ズッシリと芳ばしいパンです。
お料理を作っているときの佐藤シェフ。この集中力、ご覧ください。真剣~~。
お魚料理。今日は「明石鯛のポアレ グレープシードオイルのソース」です。んん?見たことのないお野菜が鯛に巻きついていますね・・・
これ「アスパラソバージュ」といいます。そういわれれば穂先が髪型のソバージュに見えてきちゃいました。
野生種のアスパラガスのようなもので、フランスで山採りされるそうです。
モロヘイヤに似たぬめりがありますね~。そしてかすかな甘味と・・・苦味とまではいかない野性味を感じさせるお味です。
グレープシードオイルと湯剥きミニトマトの酸味、空豆の甘味。それらに包まれ、カリッとポアレした肉厚の真鯛。はぁー美味し~い。カリッ、とろ。その真鯛が二切れ~。
肉用のナイフが運ばれてきました。どっしりとした重みのあるナイフです。よく見ると(*。*)○エ?いえいえ、まさかまさか。ハチでした(><; ごめんなさい。
「このハチはフランスのライヨール村と言うところで作られたナイフについているトレードマークなんですよ」
ベテランのギャルソン氏、にこやかに木の箱を両手にささげ持ってきました。
「こちらは秋冬のジビエに使うライヨールナイフです。柄の部分が水牛の角でできてます」
へぇ~。一本ずつ微妙に色が違いますね。刃の側面に水牛の絵が彫込まれていて・・・
・・・他の部分の彫も、普段使いのライヨールナイフより品がありますね。
いい物見ちゃうとそっちを使いたくなっちゃいますわ(^O^)・・・
・・・とか思いつつ肉料理が運ばれてくると瞬時にナイフのことは忘れてしまったワタクシ。「骨付き仔羊のグリル」です。いい匂い~。
いろんな種類のキノコに西洋パセリ。黄色くて細長いのはヤングコーンを縦に切って裏返したものです。一瞬何かと思っちゃいました。
うう~ん、キノコの香りが鼻腔をつきぬけ・・・仔羊の肉汁がジュワーッと(~。~)
すかさず出てきたフィンガーボールで指先を洗うと今度は骨を持って・・・この、なんていうんでしょうね~ワタクシいつも骨の皮って呼んでいるんですけれど、骨にくっついてピーッとはがれるお肉、一番美味しいですよ。はぁ~。
ありゃ!石井シェフと他のみなさん、お帰りのようですわね。あ、佐藤シェフがご挨拶に。わ!これって、これって、フレンチ巨頭のツーショットじゃない!きゃーきゃー(^O^)私って急に芸能リポーターになった気分。
バイバイ。またね。帰っちゃいました・・・。
デザートは「焼き立てクラッシックショコラ バニラのアイスクリームを添えて」。
手前の果物、何だと思いまして?ワタクシ一瞬アケビかと思って驚いたのですが、トロットロの焼バナナです。そしてその向こうがアツアツのショコラケーキ。つまりこの見るからに濃厚なバニラアイスは、アッチッチなお二方にはさまれているんです。さあ大変。急がなきゃ溶けちゃうわ。
まずバニラちゃん、アツアツ焼バナナ君と・・・。バナナのいい香り。
最後には焼きたてのクラッシックショコラと・・・。ふわふわのスポンジは熱いチョコレートにしっとりと濡れてまるでムースのよう。・・・いえ、ムースを軽くしたみたい。こんな食感は初めてです。さすが最後まで楽しませてくれますわね。
その向こうではギャルソン氏がテーブルクロスのお取替え。一組客が帰ると必ず布製のテーブルクロスを取り替える。このクラッシックな方法にもてなしの気持ちが伝わってきました。
ふ~。まるでパズルのようにお客さんが来て席を埋め、空くとテーブルクロスが取り替えられ次の予約客が来る。次々と食器洗い機から出てくる熱いお皿は清潔な布巾でマダムが磨き上げ曇りがないかチェック。お料理に手抜かりなし。すごいですね~。
佐藤シェフ。今日は何の奇のてらいもなく王道を行くお料理を、本当に美味しく食べさせていただきました。ありがとうございました。ご馳走様でした。
ところで次回の訪問は再び創作料理「楽舎」は小田さんのおすすめ。
北野のフレンチ「ジャンティ・オジェ」。また違ったステキなフレンチが待っておりますのでお楽しみに~(^◇^)
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シェ・ローズ
神戸市中央区山本通3-7-25 メゾントーア1階
TEL 078(242)1014
営業時間 ランチ 11:30~14:00
ディナー 17:30~21:00
定休日 月曜日
コメント
いばら海老っ!?
焼き方が良いので殻まで食べたというけど、お口の中がいばらの道=いばらの口、となりませんでしたか?
Posted by: ヒロキ | 2007年6月 1日 12:10
☆ヒロキさん
いばらの道もホホイのホイ。なんと(●。●)”柔らかくて甲殻類特有の殻の旨味を堪能できましたの♪
背開きにして殻のほうから焼くのがポイントのようですわ。
Posted by: 早坂 | 2007年6月 1日 14:33
冒頭の写真、ジュエリーかと半分見間違えました!
バナナとバニラの出会い…じゅるる…
Posted by: バンビとヒメの姐 | 2007年6月 1日 14:48
☆バンビとヒメの姐さん
た、確かに(・・)そういわれてみれば・・・フォークが刺さっていますけれどジュエリーですわ。
焼バナナ。小さくて丸っこいモンキーバナナに似た種類のバナナでした。ほ~んと!バニラちゃんとベストカップル?でもバニラちゃん、焼きショコラちゃんともベストカップルだったわ(><)どうしよー!
Posted by: 早坂 | 2007年6月 1日 15:23
ジパングさんの記事も、あわせてじっくり読み返しましたぁ~♪
はぁぁ~、これだから神戸の人はタイの料理には舌が肥える
わけだなぁ~、っと感嘆至極☆
ところでイバラエビ!、紅色でトゲトゲに見えるのに、中には
ツヤツヤの白い身が!・・・とくれば、これはもう私としては
「海のランブータン」と呼びたいですね♪
Posted by: つきじろう | 2007年6月 1日 19:19
☆つきじろうさん
まあ!過去記事、読み返してくださって感謝いたします。
神戸では鯛を食べる機会が多いのでしょうか・・・?大阪ではいかがでしたか?
明石大橋の辺りを、日がな一日船尾に小さな三角の帆をつけた鯛つり船が幾艘も浮かんでおります。あの船から渦潮に鍛え上げられた鯛がやってくるみたいです。
「海のランブータン」!ほんとだ!うはっ(^◇^)似てますね↓
http://www.fruit-mart.co.jp/shop/rambutan.html
Posted by: 早坂 | 2007年6月 1日 21:40
明石鯛のポアレというのが神戸のフレンチって感じですね。
「・・・これは怪しいぞって思ってたら。ハハハハ」
やっぱり怪しいのは我々だけではなかったな(笑)
Posted by: ロレンス | 2007年6月 3日 01:15
☆ロレンスさん
みんな大好き、明石鯛。神戸では色んな方法でよく食べられていますよ~(^^)
>「・・・これは怪しいぞっ
だいたいが何か特別な日に、この雰囲気とお料理をおしゃべりと共にゆ~ったりと楽しむお店に一人用のテーブルセッティング。これは何かありますよ~きっと(^O^)
Posted by: 早坂 | 2007年6月 3日 12:41
だれだっけ?!
と思ったら他のお店のシェフがいらしてたのね♬
すごく重そうなナイフ
ステキだわ。* ゚ + 。・゚・。・
これだけ出て3000円とはすばらしい!
Posted by: いぬこ | 2007年6月 4日 14:56
☆いぬこさん
そ、いぬこさん石井シェフ、覚えてらっしゃる?(^O^)
このナイフは、200年か300年の歴史を持つフランスのライヨール村の特産品なんですって。
実はBのほうオーダーしたから・・・そのお値段じゃないんですけれどもね(^^; お隣の方のオーダーされてたAのコースでも充分だったかもしれないと思える内容でした。
Posted by: 早坂 | 2007年6月 4日 15:23
ジャン・ムーラン あ~~なんて懐かしい響きでしょう。涙がでそう(そんなタイソウな)それくらい懐かしい。お魚料理がほんとにおいしくって大好きだったわ。まだまだお弟子さんたちのリンクが続きそうね楽しみ^^♪)
Posted by: あんこ | 2007年6月 5日 16:35
☆あんこさん
ジャン・ムーラン。美木シェフのかつてのお弟子さんたちのお店にジャン・ムーランのスピリッツは確かに息づいていますよ~。
あんこさ~ん、「シェ・ローズ」お魚料理も素晴らしかったです(^^まだまだ続きますよー。
Posted by: 早坂 | 2007年6月 5日 18:15
骨の皮。。。
あそこはなんとよべばよいのでしょう。私もあそこが大好きなのです。
そうですよね、やっぱりあそこを食べますよね。あそこ食べなくちゃ、骨付き肉食べた意味ないですよね。
しかも、羊でしょう? うううう。ジュルジュルジュル・・・・・・
今日も早坂さんのブログで堪能。でも、よく考えてみると私は一口も食べて無いんです。悲しい~~~(T_T)
神戸永住を真剣に考えるよだれをたらす子羊midoriでした。
Posted by: midori | 2007年6月 6日 14:18
☆midoriさん
骨の皮・・・・そう、私もそうとしか言えなくって(^◇^)。あそこは、焼き方が下手だと火が通っていなくってこんな風にピーーッと気持ちよくはがせないんですよね。もうここのはそれはそれは美味しくいただかせてもらいました。
midori しゃん!子羊が骨付き羊にじゅるるるる~しちゃ、いやん(><)
Posted by: 早坂 | 2007年6月 6日 14:29
>子羊が骨付き羊にじゅるるるる~しちゃ、いやん(><)
そうですね、そうですね^m^
私もそう思ったんです。でも、狼さんになるのも嫌だしなぁ。。。 なんてね)^o^(
早坂さんの写真、なんだかどんどんオイシ度がアップしてませんか? もう、一枚目からすごい勢いで食欲を呼び覚ますものがあります。
よく食べる直前の写真があるでしょ?あれは自分でお箸持ち上げながら撮ってらっしゃるんですか?いつもすごく疑問なんです。 私、とても出来ないですよ。。。。
Posted by: midori | 2007年6月 6日 23:49
☆midoriさん
私も・・・てことは狼になっちゃうしそれはダメよね~とか、???じゃあ何がいい?なんて考えちゃいました(^◇^;
写真は、可能な時は少しでも明るいところで撮るようにしています。露出は大きめにしてISOも大きい数字にして・・・、って頭こんがらがっちゃいますね(><)
お箸は右手で持って、左手でレンズをつかむようにして右側にあるシャッターを押します。ファインダーを覗きながら眉毛のあたりでカメラ本体を押さえ込んで固定します。
ぶはっ(^O^)異様な姿でしょ~~。お店の方が飛んできて、お箸持ちましょうかとかフォーク持ちましょうかとしょっちゅう言われるので、きっとひどいカッコウなんでしょうね。そんなとき私は写真の仕上がった状態しか考えてなかったりしてほとんど無意識なんです。やば~い。
ちょっと慣れれば簡単にできますよ。恥ずかしいお年頃の乙女には無理かもしれないけれど・・・。
Posted by: 早坂 | 2007年6月 7日 00:50
>お箸は右手で持って、左手でレンズをつかむようにして右側にあるシャッターを押します。
え?え?
これって、シャッターはレンズつかんでる左手で押してるんですよね?左手、レンズを下からつかむってことですよね?そしてファインダーから覗く・・・・す、スゴイ。。。。。すごいっすね!早坂さんッ!
やっぱそこまでやってこそのあのよだれジュルジュル写真(う~ん、書くとちょっとあれですが)なんですね。 なるほど。 やっぱり。やっぱりそこまでやるんですね。。。。。。ううう。。。かっこええ。。。。
私もそこまでカメラに食いつける日が来るよう、精進したいとおもいます!
Posted by: midori | 2007年6月 9日 00:07
☆midoriさん
いやいや、スゴクない!あ、スゴクかっこ悪いかも。
眉で、ファインダーの上を押さえてカメラを固定するので首をぬっと突き出すことになるし(><)気がつけばなぜか髪が乱れているし(^O^)気をつけていないと、シャツのすそが上がってきて・・・・以下省略(@@)
はじゅかしーー。
Posted by: 早坂 | 2007年6月 9日 01:03
早坂さん、スゴイですよ!すごくかっこ悪いなんて、そんな事、ない、ない!
食だけじゃなくて画像にかける情熱が伝わってきます!
この際髪やシャツの裾は、忘れましょう!というか、なかった事にして全然OKです。
この素敵なブログに全てを忘れて乾杯!
(でも、一度くらい神戸の素敵レストランで写真を懸命に写しておられる早坂さんに偶然出くわしてみたい気も。。。。^m^)
Posted by: midori | 2007年6月12日 21:25
☆midoriさん
>この際髪やシャツの裾は、忘れましょう!というか、なかった事にして全然OKです。
ウプププ(>◇<)今一瞬にして、髪やシャツの裾の、なかったことになっている自分の姿を想像してしまいました((^O^))
ときどき、ブログはやっていないけれど「神戸っ子ゴハン」は見てくださっているという方と出くわします。
midoriさんとも出くわせるといいですね。
おがちゃんとsettuyaさんには出くわしました。おがちゃんが「早坂さんですか・・・」と声かけてこられて、なんでわかったんだ?とビックリしました。
Posted by: 早坂 | 2007年6月12日 23:23
>おがちゃんが「早坂さんですか・・・」と声かけてこられて、なんでわかったんだ?とビックリしました
おがちゃんさんも書いておられましたね。^m^
私も「わかるだろうなぁ」と思ってニマニマしながら読ませていただいてました。
いつか出くわした時は勇気を出して声を掛けてみますね!(^_-)-☆
Posted by: midori | 2007年6月13日 00:38