●美しきワインリスト&仔羊の背肉のメインディッシュ!~新神戸「オ-・ボン・コアン」PARTⅡ
さて!今日は先回に引き続き「オー・ボン・コアン」、いよいよ肝心要のメインメニューに入らせたいただきますっ!
とか言いつつ、いきなりゴメンナサイ。実はメインディッシュの前にぜひご紹介したいものがあるんです。
それは・・・、こちらのお店の素晴らしいワインリスト!
手づくりで、美しくって、そして説明がすごく詳しくて楽しくてためになるんです。ワタクシ一滴もダメですけど、この手の込んだリストを眺めてたら、あ~ちょっと飲みたいなあ~~、って思ったほどの出来栄え。
武さ~ん、もう一度ワインリスト見せてくださる~?
あ、来ました来ました。
ワイン通の方はぜひポップアップしてご覧ください。あ、通でもないかなあ・・という方もぜひ!ほ~んとに線の細い字なのでちょっと見づらいですが、でもかなり楽しめます。ワタクシが写真の元ファイルで見て面白そうなものはここに書き出しておきましたので...。
Tarlant Traditional
「樽熟のアロマのパワフルなアタック。エレガントな酸味」
¥10,000-
樽で熟すとパワフルになってアタックしてくるのね。さーー、カモ~~ン!
あ、でも酸味はエレガントなんだ。と言うことはレディーを扱うように召し上がらないといけないのかしら?
Chateau Thieuly Blanc '03
「大学の培養学の教授が手がけるワイン。レモン・ウォーターのような清々しさ。キリッとした酸とフルーティーさはまさに完熟」
¥4,400-
大学教授の作られたワイン。自然に任せてなんだかこうやったら美味しくなるのよね~~なんてことではいけないのです!その理由を学問的に追求しなければならないのです!それを分子レベルにまで分析してどの成分が人の心を感動させるか調べて・・・・・・・いるのかな~?
Chassagne Mantrachet '04
「ミルクやバターのようなアロマ。フレッシュな味わいと洗練された力強い輪郭。複雑な味わい」
¥12,000-
乳製品は入っていないのにミルクやバターのような香りがするのね!ふしぎー。でもたるくなることなく、輪郭はクッキリして中は複雑。
こりゃー複雑だわ。
Le Roc Des Anges '05
「23歳にしてワイナリーを興した天才肌の女流醸造家。上質なチェリーブランデーの香り。とろりとした濃厚な味わいで樹齢はなんと80年ものという古木」
¥5,200-
上質なチェリーブランデーの香りとトロリとした味わい。これ、下戸のワタクシにも何か惹かれるものが・・・。
Chateauneuf-du-Pape '01
「アジアンスパイスやコショウの香り。なんとも言えぬ複雑な力強さ。世界中で人気が急上昇!なかなか手に入りにくい状態になっています」
¥12,000-
アジアンスパイス。コショウ。んーーと、どんな料理に合うんだろう?カレー!んなわけない!・・・・まったりとしたお料理に合うのかな?
デキル男は「なかなか手に入りにくい状態になっています」の一言に弱いかも(^^)
さてさて、本当に大変長らくお待たせいたしました!ついについに、メインディッシュの登場です!
「仔羊背肉のロースト 百合根とチョコレートのソース 銀杏・むかご・菊イモ添」
美しいですね~~。ワタクシ、「チョコレートのソース」「銀杏」「むかご」この三つの文字に吸い寄せられてしまいましたの。
それにしても仔羊の背肉。鮮度を誇るかのようなこのローストの仕方。さらに、お野菜たちに寄り添うように、あれは仔羊のスペアリブかしら?暖かい陶器のフィンガーボールも用意されました。
さー準備万端よ~~。
まずはチョコレートと百合根のソースをつけて、背肉を・・・・。うゎ!なんて上品なお味。羊がダメな方もこれならペロッといっちゃいますよ。
栗を思わせるソースの舌触りは百合根ね。そしてチョコレートの甘味も軽い日本の栗くらい。ほのかなカカオの香りは少しも羊の美味しさを邪魔していません。
それよりも驚いたのはその塩加減。塩と大粒の黒コショウは肉にはしみこんでいなくて、あくまでその表面に留まっているだけなんですけれど、それがなんとも舌に心地いいの。
そしてラーメンに入ってる豚の背脂じゃないけれど、仔羊の背脂って美味しいものだったんですね~~知りませんでした。
チコリの上に乗った銀杏とむかご、そして菊イモ。オレンジ風味のソースがかかっています。
ねえ武さん、これチコリでいいのよね?
「えーと日本ではチコリなんでしょうけれど、うちではアンディーヴって呼んでいるんです。でもアメリカなんかでアンディーヴっていうとくしゃくしゃのほうれん草みたいな野菜なんですよね~」
なんか日本のお魚と同じですね。場所によって全然呼び名が違う・・・・・。
「そうなんですよ・・・・・。以前に料理に使う野菜の図鑑を本屋に買いにいったんですね・・・・」
専門書だから・・・高かったでしょ。
「・・・・そうなんです。17万って言われて、じゃあやめるって言ったら包丁一本つけますからって」
あはははは。本の付録が包丁!で、買ったんですか?
「買わないですよ~~」
シェフの世界って大変だわ。んーーー仔羊のスペアリブ。骨の周りのお肉って一番美味しいのよね~~。カシカシカシ。ワンちゃんになった気分だわ。サイコー!!
そしてよく食べましたとご褒美のデザート。
「洋梨のコンポート クルミのセミコレット添」
セミコレットというのはアイスクリームとクルミを混ぜたと言う意味だそうです。
このアイスクリームに入っていたクルミ、全部渋皮がとられてあってしかもよく切れる包丁で見事に刻んでありました。歯ざわりコッコッコッ、舌あたりツルツル。こゆ~~~いアイスクリーム。うひゃーー!!
洋梨のコンポートと洋梨のゼリー。このゼリー、ほとんどジュレって感じ。癒やされましたわ。
ふーーお腹に優しいお料理でした。すると武さんが・・・・・
「ワインセラーに来られませんか?さっきのメニューには出していない裏ワインがあるんです」
行く行く~~♪
そ~~~っと両手で取り出されましたのがこのワイン。
「1本しかないんですよー」
え、じゃあこれオフレコ?だって私がブログに載せたら誰かが飲みに来ちゃうじゃないですか・・・・・。
「あ、でも、よほどワインのお好きな方でなければ、お値段お聞きになってやめられると思うんですけれど・・・」
ワタクシにはこのワインがどんなすごいものなのかは全然分かりません。豚に真珠。あ、じゃなくてキュートな仔ネコに小判♪
あれ年代が書かれてませんね。
裏に書いてあります。あ、そういうこともあるんだ。
「そしてこれが、ボクのワインです」
と武さん。友達が食べに来てくれた時にグラスでプレゼントされるそうです。
「これが、ボクにとって一番美味しいワインなんです」
そっかーーー。飲める人はいいよね~~、ワインで自分のアイデンティティーを表現できるんだもの。
そしてついに、ディナーの仕込みもお忙しい中、泉 昭一シェフが出てきてくださいました~~!真っ直ぐな感じのとても気持ちのいい方です。
フレンチ界の重鎮、もと「ジャン・ムーラン」のオーナシェフ美木 剛氏が、自分の弟子ではないけれどと念を押した上で泉 昭一シェフを絶賛されてましたよ。本で読んだんですけれど。
「いや~美木シェフにはいくら恩をお返ししても仕切れません」
と、身をすくめて恐縮されておられました。本当にいい方ですね。
お客様は必ずこうやってお見送りしてくださいます。
ごちそうさま~。最高のランチを堪能させていただきましたわ。
気に入っていただけたらクリックよろしくお願いしま~す♪ペコリ!
オ-・ボン・コアン
神戸市中央区熊内町3-5-31 中西ビル1F
TEL:078(251)5056
営業時間 11:30~14:30L.O
18:00~21:00L.O
定休日 水曜日
Menu A・・・・・・2940円
コメント
チーズのリストってのが、もしあったら、ポップ・アップ・ジャ〜ンプ!で見せてね。
子羊の背脂って美味しかったんだぁ?
昔、東京の大塚というところにジンギスカンラーメンというのがあってね。
チャーシューが羊の肉だったのよ。
これ、もの凄い臭いがして、さすがの私でも完食出来なかったわ。
2ヵ月でつぶれましたよ、この店。
でもよく2ヵ月も持ったなぁと感心しました。
マトンはカレーなら合うけど、ラーメンには厳しい。
ここのフレンチみたいに、子羊ラムちゃんなら臭みは無いから、とっても美味しいでしょうね。
Posted by: ヒロキエ | 2006年12月15日 17:34
おもしろい発想ですね!!
チョコレートソース、メキシカンにあるモレソースのようですね。苦甘いって感じの。
ユリネとムカゴと銀杏をフレンチで使うなんて。。
ラム、大好きです。こっちでは比較的よく売られています。宗教上、もっとも問題の無い肉なんで多民族国家の国ではね。一時期、ラムをよく食べていたなぁ。
絵的にも、とってもきれい!!
行ってみたくなりました。
幼稚園まで熊内にすんでました。
Posted by: KABA | 2006年12月15日 17:56
☆ヒロキエどん
チーズのリストは残念ながらなかったですね~。スーパー下戸っ子にはワインリスト、味を想像するしかありません(><)でも、ヒロキエどんは一杯くらいは飲めると確か聞きましたが・・・・・。
そうそう、ラムちゃんは難しいのよ。でも、いいラムちゃんはウシさんよりもブタさんよりも美味しいのよね~~。
この背脂がまた、美味しい。口内の温度で溶けちゃいました(^O^)
大塚のジンギスカンラーメン。もし今あったらヒロキエさんの絶好の漫画ネタになったでしょうに。おしい!じつに、おしい!
Posted by: 早坂 | 2006年12月15日 23:37
☆KABAさん
へえー!メキシコにも似たようなソースがあるんですね。ここのチョコレートソースは苦甘いというところまではいかず、ほのかに・・・・という感じです。
実は私はラム好き。マトンも好きです。ただし買うのはこのお店の日本産のもの。↓↓↓
http://www.kobekko-gohan.jp/2006/09/29/#000087
エヘ。ご存知だと思いますけれど・・・・思い出されました?こんなお店が3軒くらいはありますよね、モスクの周りに。
ここのは安くて一番美味しいんです。塩とウコンで焼いただけで、パクパクいくらでもいけちゃいますよ。
そうなんですか!KABAさんは熊内だったんですか。それならもう少し住んでいれば歴史ある雲中小学校に入学だったのかな?それとも私立にいっちゃったかな?
Posted by: 早坂 | 2006年12月15日 23:50
おぉ、僕がよくいくキュジーヌ金澤さんの向かいですね。行ったことあります。
モレ、日本の本社のグルメ友達が大好きで、よくお土産に買って行きます。
http://plaza.rakuten.co.jp/kabamilwaukee/diary/200611020000/
が最近シカゴで食べたチキンのモレソース。
甘さとスパイシーさのミックスが面白い味です。
雲中小学校、なつかしいなぁ。その向かいの熊内市場によく通ってました。
角の文房具屋さん、瀬戸物屋さん。それに、
小学校のまん前の鶴屋だったかな、和菓子やさん。
はい。小学校から私学行きました。。
小学校に行くとき、雲中小学校に行きたいって、泣いて親に訴えました。。
Posted by: KABA | 2006年12月16日 00:55
☆KABAさん
モレソース。KABAさんのお写真で思い出しました。東京の麗しキュートなブロガーさんの「ゴージャス華麗姉妹」のところで見ました。
↓↓↓
http://lovegorgeous.tokyobookmark.jp/d2006-12-03.html
で、ワタクシ、特別天然記念物のオオサンショウウオかと思ったなどと失礼なコメントを残したあれが、モレソースだったんですね。
「オー・ボン・コアン」のは、それとは別物なんですけれど、ちょっとモレソースも気になり始めちゃいました。
熊内市場は残念ながらなくなっているみたいですね~。和菓子屋さんの「つるや」さん。今はこうなっています。↓↓↓
http://www.kobekko-gohan.jp/2006/06/post_24.html#more
Posted by: 早坂 | 2006年12月16日 02:30
うぁ、すごい!
ちゃんとつるやの記事がある!!
驚きました。
昔、幼稚園の時、ここの「鮎」が好きでした~。小中高時代は、六甲に住んでいたのですが、たまに買いに行きました。
オオサンショウウオ、たしかに見えるような気もします(笑)。
Posted by: KABA | 2006年12月16日 05:13
メインなのにデザートみたい!
チョコレートソースってどんなのだろう~
食べてみたいわ~
ワインが豊富なんですね
でも早坂さんと一緒でわたしも飲めないんです・・・
飲めないって損ですね・・・
Posted by: いぬこ | 2006年12月17日 21:01
さきほど早坂様がアンコウを召し上がったという
「オー・ボン・アンコゥ」というお店は、こちらですか・・・?
Posted by: tsukijigo | 2006年12月17日 21:03
☆いぬこさん
いぬこさんも下戸っ子なんですね。飲めないって損です~。特にフレンチの時なんか。だってワインって他のお酒と違ってお食事のためのものでしょう・・・・・?
ここのチョコレートソースは、そこはかとなくチョコレートの香り。舌触りの百合根はケーキのモンブランみたいな感じ。それをトロトロの仔羊のローストに乗せてツルリと食べると、ん~~~~~もう別世界。ってかんじですぅ。
Posted by: 早坂 | 2006年12月17日 21:58
☆tsukijigoさん
ち、ちがいますよ~~~(汗)今食べて帰ってきたのにどうやって2日前にアップできるんですかーーーーー!!?(><;)
Posted by: 早坂 | 2006年12月17日 22:00
☆KABAさん
熊内もきっと随分変わったと思いますよ。新幹線の駅と空港を10分で結ぶ道路も完成しましたし、今、40・・・何階建てかの何かのビルも急ピッチで建ちつつあります。
「鮎」はマイ父上殿が大好物ですね~。
Posted by: 早坂 | 2006年12月17日 22:08
オーボンコアンに良く行っていたものです。あのワインリスト・実は前にマネージャーをされていた男性が辞める前に作られたんですよ。私はそのかたの大ファンでした。今も使われているあのメニューリストとワインリストのキレイな字がそうです。ワインのチョイスも武さんが持っていたあのワインも本当は・・・。マネージャーさんが辞めてからは行ってませんが、とってもいいお店だし大好きです。ワインのチョイスが泉さんの料理に合わせてのものだといわれてましたし。オープンの時から泉さんを支えていた素晴らしい方でしたよ。
Posted by: ソム | 2007年1月 1日 12:41
☆ソムさん
はじめまして、ソムさん。
武さんもそうおっしゃっておられました。ここまでできる人はいないって。
今後は、女性(マネージャーかな?)がさらに書き加えれられていかれるそうです。
私もここまで手の込んだワインリスト見たの初めてでしたので、この日はワインリストばかりのブログになってしまいました(^O^)
ほとんどこのリスト自体がソムリエですよね。
ちなみに、ワインリストを支えてくださっている手は武さんなんですよ。
Posted by: 早坂 | 2007年1月 1日 14:19
質問させてください.
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フレンチ界の重鎮、もと「ジャン・ムーラン」のオーナシェフ美木 剛氏が、自分の弟子ではないけれどと念を押した上で泉 昭一シェフを絶賛されてましたよ。本で読んだんですけれど。
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とのことですが.どの本で美木さんがおっしゃっていたのでしょうか.ぜひ読みたいです.
私は,「ジャン・ムーラン」の虜になり,閉店後は,お弟子さんのお店によく行っています.
Posted by: tomo | 2007年1月 4日 03:46
☆tomoさん
こんにちは~♪
本屋さんに尋ねれば・・・バックナンバー取り寄せてもらえるかも!
神戸新聞社の出している「Wonderful Kobe」という本の2006年版、98ページと99ページです。
愛犬とお散歩中の美木氏のお写真も出ていて近況も聞かせてくださっておられますよ。
活躍中のお弟子さんとしては「シェ・ローズ」の佐藤義明シェフ、「ペルージュ」の栗岡敦シェフ、「ル・フェドラ」の梅原崇人志シェフの名前が挙げられていました。
tomoさんはどのお店のお得意さんですか?他にも意外なお勧め店もあげておられました。裾野の広い方だなってつくづく感心しましたよ。
Posted by: 早坂 | 2007年1月 4日 10:31
早坂さん
ご回答ありがとうございます.嬉しいです.
早速,「Wonderful Kobe」の2006年版を注文しました.届くのが楽しみです.
また,「オ-・ボン・コアン」にも早速,行って来ました.
とても美味しかったです.
私は,「シェ・ローズ」も「ペルージュ」も「ル・フェドラ」も好きですが,最も行った回数が多いのは,「ル・フェドラ」です.
Posted by: tomo | 2007年1月 6日 02:15
☆tomoさん
こんにちは!もう本屋さんにも「オー・ボン・コアン」にも行ってこられたんですか!tomoさんは素早い動きをされる方ですね~。
やっぱり「ル・フェドラ」が一番「ジャン・ムーラン」を継承していると言うことでしょうか・・・・?
目立たない場所にあるのに有名店ですよね。
Posted by: 早坂 | 2007年1月 6日 14:36