●北インドの家庭料理の味~北野・山本通「デリー」
トアロードからパールストリートがクロスする角を西へ数十メートルほどトコトコと歩いて行くと、インド料理の老舗「デリー」があります。今日はそこでお友達とランチして来ました。
ここはインド人が「ああ!これは故郷のママの味だ!」と、口をそろえて驚くと評判の店。神戸のインド料理店としては、昔からの老舗です。
お店の不思議な文字、ヒンディー語のナーガリー文字をきっとかなりデフォルメして「デリー」って書いてるんでしょうね♪読めないけど・・・。
まずは美味しい!との噂を聞いていて迷わず注文した「チキンサモサ」の登場です。見るからにパリッパリです。ベジタリアンのためには「野菜サモサ」も用意されている気の配りようです。
さてこのお店のシェフ、インド人でしょうか?いいえ違うんです。
1963年インド人の家庭でメイドとして働いていた若菜チヨさんという方が、インドのあらゆる家庭料理をインド人から直接教わり自らも尋ねてまわってついに開いたお店です。今は2代目の息子さんが、その当時のままの同じ味を受け継いでいます。
サモサにつけるソース。左はコリアンダーなどの香草類をペースト状にしたもの、右はトマトのペーストです。
こうやって置いてみるとすごく綺麗!
パリッ!サクッサクッサク。中は鶏のひき肉とタマネギ、そしてグリンピース。緑色のソースはさっぱりしていて意外ときつくありません。おいしいでーす。(心の声:ああ独り占めしたーい!)
インド人のビジネスマンにとってはきっとここは会社の昼休みに入る「おふくろの味」食堂なんでしょう。
でも夜になると、色とりどりのサリーをまとった自慢のワイフと子供たちを連れてディナーに訪れる店でもあるようです。
瑞々しいサラダ。でも、トマト切らしてたのかな?ちょっと残念。
これは友達のオーダーしたビーフカレー。この状態ではお肉1つしか見えませんが、下に大きいのがゴロゴロ沈んでいました。
ちょっと味見させてもらいました。特別な香辛料は何1つそそり立ってはいません。塩辛くも脂っぽくも甘くもありません。が、かなりのコクがあります。深い味です。
結構ご飯の量はボリュームあり。私は「ナン」にして正解でした。
そして、私が注文したこの店で一番人気のチキンカレーです。トマトがたっぷり入っていて何となく爽やかなコクがあります。トマトを入れてから煮込みすぎないのがコツだそうです。でないとくどい味になってしまうとのこと。
骨付きチキン。ほ~~ら、スプーンで崩れるほどの柔らかさ。パクリ!う~~ん。
焼きたてのナン。
チキンカレーもビーフカレーもあまり辛さは感じませんが、それなりにうっすらと汗はかきます。
お店の奥さんが何度もお水を接ぎに来てくださいました。
その後は甘くてミルキーなチャイで、まったりと・・・・。
あらーこの方なんだか見たことありますね~。あ、テレビの『くいしん坊!万才』をやってらした方ですね。辰巳 琢郎さんだったかな?この時はまだかなりお若い。お隣におられるのがご主人の若菜さんです。
1992年とありますね。そのころに放映されたんですね。他にも何人かテレビでおなじみのタレントさんたちのサインがありました。
ところで若菜さん、右手の指先にしびれを感じて医者にひじの筋肉の手術を勧められているそうです。でもその手術をするともう仕事は出来ない。40年も続けてきた仕事が出来なくなる。
「自分にはもうカレーを作ることしかないんです」
若菜さんは手術をしないことにされたそうです。
どうかどうか、この味を絶やさないで欲しいと心から願っています。
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デリー
神戸市中央区中山手通3-16-2
TEL:078(221)3333
営業時間:11:30~LO14:00、17:00~LO20:00
お昼のサービスランチ
チキンカレーセット(ライスorナン・サラダ)・・・・・840円
ビーフカレーセット(ライスorナン・サラダ)・・・・・840円
+110円でコーヒーOR紅茶
チキンサモサ(4個)・・・・・・380円