●75センチのウインナーの入った冗談のようなパン
パン屋で新商品を開発していたとしましょう。
中にウインナーを入れようか・・・。そこまではふつう考えます。
でも、そのウインナーを長ーーーーーくしたらどうなるか。限界は、そうだな・・・左右の手で持ち上げても垂れ下がって折れてしまわないくらい。
よーし、試作品作ってみよう。一メートルじゃどーかな。わーー折れた!悔しいなー。
80センチ。折れた。あーーなんでだよー!
75センチで、どうだ!やったーっやったー。75センチのウインナーパンが出来たぞー。
(↑↑ 注:これらはすべて私の想像です)
75センチのウインナーをパンに入れる・・・。ふつう、そいうこと、思いつきますか?
しかもその名は「トレロン」。・・・・どうもトレパンとかトリトンとか・・・、いろいろパンとは関係のない名前が頭に浮かんでくるんですけど。
今回も、すみませんが、以前にご紹介した、イスズベーカリーです。しかし実は、他にもお見せしたいビックリするような執念のパン屋さんが神戸にはいっぱいあるんです。
が!先にどーしてもこれ、やらせてください!(他の執念のパン屋さんは後日、必ず!)
あらためてご紹介します。トレロンです。買ってきたとき、こんな感じです。
「二つに切りましょうか?」ってレジで必ず言われるんです。でもいつも断ります。このままの形が好きです。持って歩いているだけでお洒落だし、車にのっけてもかっこいいー。ただしあんまりみんなに見せびらかせて歩き回ると、やっぱりパンにひびが入ります。(涙)
これが家にあると、私はご機嫌です。 (へー単純なんだ) え?なんか言った?
接近してみます。
なんと!フランスパンなんです。パンの切れ目から中のウインナーがチラッと見えますね。実はこれ、あらびきスモークウインナーなんですよ。ほ~らヨダレ出てきたでしょ。
バリッ!と噛み付いて思いっきりブチッ!と引きちぎると、おーーーーつぶつぶマスタード!
もぐもぐもぐ・・・。えーもぐもぐ、ウインナーのちょっと強めの塩味が、もぐもぐフランスパンにものすごく合います。スモークの効いたぜんぜん脂っこくないウインナーです。歯ごたえじゅーぶん。堅さも引きの強さもフランスパンと堂々はりあってます。
あーー、四分の一ほど食べたらもうお腹パーンパン!
さーて次はべつ腹。デザートといきましょう。
あんこの入ったデニッシュです。見ただけでもうお分かりでしょう?デニッシュの絹のように薄い一枚一枚の層が、ただの一枚も間違ってくっついちゃったりしてないんです。かさかさかさかさっと、乾燥しきった枯葉のような(季節はずれですが)音がします。
あんこはそんなデニッシュとの相性を考えたのかほとんど練っていません。粘り気が最小限に押さえられていて小豆の味が奇妙なくらいくっきりしています。くるみか、ピスタチオか松の実かよくわからなかったのですが、味の強いナッツが四角く刻まれて入っていました。トッピングはプツプツけしのみです。
さて話はトレロンに戻ります。こうしてつくづく眺めていると、これって昔のおとぎ話に出てくる「老賢者の杖」に見えてきちゃいます。
でも、老賢者が大問題解決のために知恵を絞ろうとしてこの杖の上に両手とアゴを乗せるとね、グニャって曲がっちゃうんだよね、この杖は。
ホント、これ考えた人って、どんな人なんでしょうね~。
早坂
コメント
エェエェエェ((゚゚Д゚゚ノ))ノ゛エェエェエェ
75センチのウィンナーが入っているってこと?!
フランスパンのような生地でおいしそう~
エピ好きなので
きっとコレも好きそうです♪
Posted by: いぬこ | 2006年7月 3日 19:55
エエエエエエ(^O^)エエエエエ
そうなんです。このパンのために75センチのスモークウインナーを作りまして、粒マスタード塗りまして、フランスパンの生地で作ってるんです。
作ってるほうは真面目なんでしょうが、見たら笑えます。「二つにお切りしましょうか」と必ず尋ねられると思いますが、笑いのネタにぜひ「切らずに1本丸ごとお願いします」といったほうがいいかもしれません。
ちなみに私は4分の1本食べられま~す。って自慢してどうすんの?
Posted by: 早坂 | 2006年7月 3日 20:47